富士山登拝 馬返し〜六合目


覚悟を決めたのも束の間、いきなり真っ直ぐ長い急勾配です。先が見えるだけにフ〜って感じるのは、小生が山登り苦手だからでしょうか。しかも登っていると携帯が鳴ったりして話しながら登ります。「何息切らしてんの?」「富士山登ってんの!」「。。。」みたいな。
江戸時代には私語などせず、「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」と唱えながら登っていたそうです。
しばらく登って、もう休みて〜と思ったら一合目に着きました。
※六根=眼・耳・鼻・舌・身・意(心)



鈴原天照大神社 一合目(1520m)


鈴原社は、記録の上では既に戦国時代にその存在が知られています。古くは大日堂、大日社、大日如来社、鈴原大日などと呼ばれ、本尊には密教の最高仏の大日如来を祀っていました。富士山の神である浅間明神は仏でいうと大日如来にあたる事を、登山する人々にまず知らしめるために吉田口登山道の最初の社であるここに安置したのだとされています。大日如来社が建つこの場所が一合目とされたのはそのためでした。(案内板より)


ご覧のように現在は廃墟になっていますが、周りには富士講の大願成就碑が並んでいて、当時の富士信仰熱の高さを感じます。
現在神社には何も御祀りしていないようですが、とりあえず合掌。





当時の「六根清浄」にあやかって、暫くは富士山に関する明主様の御論文を読みながら登りましょう!


「交通機関も非常に発達し、富士山とか日本アルプスにも電車位のものが出来て楽に登れる様になる。この電車も今よりもっと綺麗である。旅行も大層盛んになる。」
観音講座E 昭和10年9月5日



--今富士山の頂上の帰属問題があってますが、何か霊的の関係がございましょうか。--

「大したことはありません。どっちでもいいのです。どっちになっても、別に富士山に変わりはありません。だから日本の富士山でなくて世界の富士山です。またあんなに形の良いのは世界にありません。」
御垂示 昭和28年3月1日


現在も富士山は静岡県、山梨県にまたがって存在しますが八合目より上には県境の線がなく、ただ富士宮市にある「富士山本宮浅間大社」の飛び地の境内、という法律を超越した不思議な場所になっています。これは慶長11年徳川家康が八合目より上を当社へ寄進したことから始っているそうです。つー事は一時期富士山は家康さんの物だったんですねぇ。将軍様とは何時の時代も、なんでも有りです。
ともあれ今は外国人も憧れの、世界の富士山と言えるでしょう。。。!?いえ、ゴミをなくして自然を守り、世界遺産に登録されてからですかね。。。体的には。。。



御室浅間神社 二合目(1700m)


富士山の神である浅間明神(木花開耶姫命)を祀った神社で、富士山中で最初に建設された神社であるという。古くは、北室・室ノ宮とも呼ばれていた。河口湖の南岸にある勝山村の里宮御室浅間神社の山宮にあたる。また、ここの御室浅間を「上の浅間」というのに対して、上吉田の北口浅間神社を「下の浅間」と称した。本殿は、現在、麓の勝山村に下されている。江戸時代まで、ここから先は女人禁制であた。(案内板より) 


上の写真の本殿跡は慶長17年に建立されたもので一部外観を鑑賞保護という状態にあり、実際に木花開耶姫命様をお祀りする御室浅間神社の社は建物の後ろにあります。もち小生もご挨拶させて頂きました。
しかし江戸時代の女性はたったこれだけしか登れなかったとは、やはり夜の時代だったからでしょうねぇ。二代様は当然この先も進まれています。



「富士山と琵琶湖は日本の臍(へそ)に当り、富士山が表、琵琶湖は裏となり、これを邪神に占領されると日本が自由になるから、観音様が富士山に兄(こ)の花姫尊として、又、伊都能売大神様は金龍となられて、近江の琵琶湖にお潜みになられた。」
観音講座@ 昭和10年7月15日



「人間でも中心がなくちゃ困るんで、その中心が臍になるんです。だから臍はたいへんな働きをするんですよ。目に見えない働きをしてるわけです。臍は人間の胆力、勇気を出す所なんで、つまり神道で言う荒魂が臍に当たるわけです。この眉間を天帝と言いますが、上の天帝と下の臍とで天地になるんです。--中略--日本は龍神の型をしてますが、富士山が日本の臍になるんです。だから、富士山はただいい格好をした高い山というだけじゃなくて、非常に重大な意味があるんです。」
御光話 昭和24年8月23日



三軒茶屋 三合目(1840m)


ここには江戸時代から茶屋(山小屋)が二軒ありましたが、古くから三軒茶屋と呼ばれていました。ここからの見晴らしが良かったので、多くの登山者がここで休憩しました。富士登山の行程では、早朝に麓の上吉田を発ち、ここで昼食をとることが多かったので、後には中食堂(ちゅうじきどう)とも呼ばれています。 茶屋の傍らには、道丁・秋葉・飯綱の三神を祀った三社宮と称する社があり富士講の人々に信仰されていました。現在は、石碑が残されています。(案内板より) 


ちょ〜ど疲れて休みて〜っと思う頃に、神社や茶屋(今は全て廃屋)が出てきます。昔の人もうまくやったもんだと思います。
く〜ぅ!ミネラルウォーターが旨い!でも景色は木立が大きくなりすぎて思った以上じゃないなぁ。



 

 


「日本はつまり霊的の根本になるわけです。ですから富士山なんかは日本の臍ばかりでなく世界の臍になるのです。富士山がちょうど地軸の大黒柱みたいな中心なのです。ですからあれはただ形の良いというばかりでなく、そういったような重大な意味があるのです。」
御講話 昭和27年11月7日



伊都能売大神は龍神になり霊は富士山頂に(兄花咲耶姫の守護神久須志神社)、体は琵琶湖で時期を待っておられる。龍神というのは力が強いんです。で、大神も悪魔の邪魔に対抗するため龍神となられたんです。」
昭和23年2月28日



開運大黒天 四合目(1940m)


四合目には茶屋(山小屋)が一軒ありました。この茶屋は、屋内に古くから大黒天像(開運大黒天)を祀っていたことから、大黒室あるいは大黒小屋と呼ばれていました。開運大黒天は、福の神として、富士講の人々に信仰されておりこの茶屋では、木版で紙に刷った大黒天像を登山者に授けていました。これを受けたものは、掛軸に仕立て、礼拝の対象としました。この場所は、江戸時代には三合五勺ともいわれていました。(案内板より)


大黒小屋のあった場所も現在はこんな状況です。。。やはり自宅の大黒様によ〜くお願いする事にしよう!
しかし富士スバルラインの開通によって富士吉田登山道の状況は一変したんでしょうね。




--木花(このはな)と兄花(このはな)とはどのように違うのでしょうか?--

「花でいえば木花(きのはな)は桜で兄花(あにはな)は梅です。どちらも観音様ですが、木花は仏界の観音様で、兄花は神界の観音様です。梅は春になると一番先に花が咲くでしょう、だから兄です。ふつうは花といえば桜を意味しますね。」
御光話 昭和23年10月28日



「この花姫は二色あり、兄花姫と木花咲爺姫である。木の花は桜で、兄花は梅であり、木花咲爺姫は富士山上に祭られており、咲爺姫は桜で、観音・・・仏界のお働きであり、神界のお働きは兄花咲爺姫である。兄は、梅の花というのは一番先に咲く。その梅の花が散ることで、梅には種々の神秘がある。」
御講話 昭和25年8月1日



御座石 五合目(2150m)


左手に立つ岸壁が御座石です。御座石とは神の依り付く石のことで、かつてはこの岩の上に浅間明神と日本武尊の祠が祀られていました。ここはすでに戦国時代に御座石と呼ばれており、「女性禅定の追立」の場とされていた。江戸時代になると二合目以上は女人禁制とされましたが、それ以前の戦国時代には女性はここまで登ることが許されていたようです。この岩は、古い時代における女人禁制の場を象徴するものでした。この場所は、四合目といわれた時代もありましたが、現在では五合目となっています。(案内板より)


馬で順調に登られて来たご一行でしたが、この辺りまで来ると二代様は山酔い(高山病)がひどくなり、おそらく今は無い下山道で須走口へ下山されました。
かくして随行者は男性のみの10名となり、また、馬はこの辺りで降りて徒歩で富士登山は続けられました。




 


「この「八」という字も非常に意味があります。「八」は「富士山」になるのです。富士山の形は八の形になるのです。それで富士山を一名昔から「八(はち)」スの山」と言うのです。「八が統べる」というわけです。それで「八」は「五三」ですから伊都能売にもなります。」
御講話 昭和28年1月2日


少し登ると、かつて日蓮聖人が修行されたという経ガ岳の辺りです。このお堂は、聖人が修行された「姥ヶ懐」と言う岩穴に建てられています。



「「ハス」っていう言霊は「ハチス」でね、「ハチス」っていうのは富士山になるんですよ。富士山は八の字の形をしてるでしょ。そして「ス」は中心ということですから、富士山の頂上が「ハチス」になるんです。それで、あすこに木花咲耶姫尊(このはなさくやひめのみこと)が祀ってあるのも、そういう意味からなんですよ。木花咲耶姫尊は仏界で観音様になられますからね。」
御光話 昭和24年8月



あれ〜?!人がイッパイいる〜!



富士山安全指導センター 六合目(2390m)


ここで富士スバルラインの河口湖口ルートと合流。だから団体のツアー客で大賑わいです。
今来た登山道で会った人は、上り客1組、下り客1組だけでした。「こんにちは〜!」だって。考えてみるとイイ道だったなぁ。。。結構気持ち良かった!
では、河口湖ルートの方と合流しましょう!






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