岡田茂吉氏新聞初登場!?


大正4年(1915)2月7日 
読売新聞 朝刊 5面(よみうり婦人付録)

実用新案の
 
家庭用具調べ

束髪芯完全状袋衛生枕等
最近に登録された農商務省実用新案の広報から家庭用具を調べて見ますと、名古屋市東区板屋町二十四番地森キャウ考案の束髪芯(そくはつしん)、これは金網の上に人毛又はそれと同様の効ある繊維を掬(むす)びつけ、なほその上に絲(いと)網を被ひたるもの、軽くて空気の流通よく、好みの形に直すことができるといふのです、愛知県南設楽郡新城町字橋向六十八番地木下国三郎考案のセルロイドで編んだ帽子、雨に堪へるといふ特徴はありませう。大阪市東区神崎町6番地松本善吉考案の双眼鏡玩具、伸縮、調節の作用等実用物と同じやうに作ったもの。京都府輿謝郡宮津町字新浜五十二番戸ノ一大井正治考案完全状袋は、三重の封緘(ふうかん=封筒)になって、透見のできないやうにしたもの、
東京市京橋区南槇町十七番地岡田茂吉考案の新M式櫛 束髪櫛に、蒔絵や宝石を飾る代わりに、金属板を打ち抜いて模様の輪郭を作り、そこに金銀粉や、色彩のある砂を埋めるのださうです。安値に出来ること此の上なしでせう。芝区白金三光町二百二十七番地矢部芳松考案の衛生小枕は護謨(ゴム)製の袋で、一つの継目も襠(まち)もなく、一方に空気吹入金具をとりつけてある。久しく使用して空気の洩れる事がないといふ。なほこれに水又は氷を入れれば水枕となり温湯を入れれば湯婆(ゆたんぽ)として使はれます。


小さいですが、御名前の載った記事としては一番古い物かもしれません。
明主様は「実用新案」11件、「特許」1件の認可を御持ちでしたが、この「新M式櫛」が最初だそうです。





登録実用新案第三四一五二号 第百九類 
出願:大正三年十一月十八日 
登録:大正四年一月二十五日
東京市京橋区南槇町十七番地
実用新案権者(考案者)岡田茂吉 
新M式櫛


登録されたのが新聞掲載の2週間くらい前になります。グッドタイミングの取材で良い宣伝になりましたね!
そしてこの技法をさらに発展させた「旭ダイヤモンド」の特許は大正四年(1915)十月二十三日、「ワリダイヤ」の名称で認可され、当時特許制度が確立していた海外9カ国の特許を得られました。



大正8年(37歳)頃


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