神山(かみやま)


「以上のごとく日本全土が世界の公園であり、中心であるとしたら、日本としての公園は箱根であろう。しかも箱根は日本の東西の中心に位し、箱根より東は関東、西は関西であるにみても明らかである。また文化的に言っても日本程東西文化をことごとく採入れている国は外にあるまいし、これをコントロールし、理想的平和文化を生む使命を帯びている国が日本である。--中略--以上のごとく箱根こそ日本の中心であり、そのまた中心が強羅(ごうら)であり、そこから仰ぎ見る早雲山(そううんざん)の奥に聳(そび)えているのが神山(かみやま)で、箱根連山中の最高峰を占め、真の中心である。としたらこの山が日本東西の分岐点になっているのは言うまでもない。これこそまことに神秘であって、神山の名も相応(ふさわ)しいと思う。
従って本当をいえば、神山の上に地上天国を造るべきだが、それは不可能であるためここを選んだのである。私は強羅へ来た最初の住宅を神山荘(しんざんそう)と名付けたのも神山の型とした訳で、この日光殿の所を当時早雲寮と名付けたのも、右のごとく早雲山の意味である。」
昭和28年7月8日



神山を示される明主様(S27.6.22美術館屋上にて)


「それで世界の中心というものは、先にも言う通り、この神山(かみやま)なのです。これは日本の西と東の真ん中になる。それから日本は世界の型になっているのです。世界の型ということは、天国の型になっている。--中略--箱根は東西の中心になり、さらにその箱根の中心が神山なのです。で、神山の向こうが静岡県でこっちが神奈川県なのです。神山の山の上に、なにか建てるわけにはいきませんから、その下の強羅が神山の型になるわけです。」
御講話 昭和27年9月16日


神様が太初より御用意下さった「強羅」の良き地に、明主様が地上天国の型を御造り下さった以上、あえて真の中心「神山」に登る必要は無いとも思いますが、御論文、御講話にもよく出てくる「神山」、一度くらいはお許し頂けないかと登ってまいりました!
でも,、チョッとその前に〜ぃ。。。
中央の煙の出ている崩れが「早雲地獄」、その奥の一番高い所が神山の峰です。



神山の 紅葉の好さを忘れ兼ね 晴るる日を待ち杖(つえ)引かんと思ふ
                                   昭和28年10月25日

神山や 駒ケ嶽など紅葉浅く 温泉の町いまだ秋ひそかなり
                               昭和16年10月


箱根は古代から続く山岳信仰の霊地ですが、その始まりは約2400年前、聖占仙人(しょうぜんしょうにん)が主峰・「神山」を御神体山として、次峰・「駒ケ岳」山頂に「神仙宮」を開いたことに始まります。
以後「神山」を天津神籬(アマツヒモロギ=神が降臨される処)、「駒ケ岳」を天津磐境(アマツイワサカ=神を拝する処)として、関東の山岳信仰の一大霊場となりました。


また火山地質学的?には、箱根中央火山丘の中で最後まで噴火活動をしていた山が神山で、約3000年前の神山北西部の水蒸気爆発は大涌谷(おおわくだに)を生み、爆発の土石流は早川をせき止め芦ノ湖を創り、仙石原(湿原)を形成しました。またこの噴火によって隆起した溶岩尖塔が冠ヶ岳であり、駒ケ岳、二子山等は溶岩ドームだそうです。
つまり天与の景勝地箱根の景観形成や温泉などにも、霊峰神山は深い関りをもっているわけです。
写真は芦ノ湖から望む、霊峰富士!


きはやかに 富士映りゐる芦ノ湖を 車を停めてしばし眺めぬ
                             昭和28年10月25日


※きわやか=くっきりときわだつ


箱根神社(里宮)

老杉の 昼尚暗き径(みち)抜けて 箱根神社に詣でけるかな
昭和16年10月


時代は下って、と言っても古〜い話ですが、今から約1250年程前の天平宝字元年(757)、万巻上人が神託によって※御祭神の箱根大神を「神山」「駒ケ岳」より山麓の芦ノ湖畔に御奉斎し、社殿を建立して里宮とされました。これが「箱根権現」、現在の箱根神社の始まりです。その後、武家の崇敬を受け栄えましたが、中でも源頼朝の崇敬は篤く、特別の信仰と保護を加えると共に、当社と熱海・瑞雲郷の東北鬼門に位置する「伊豆山権現」への参詣を鎌倉将軍家の恒例行事とする二所詣を始められたそうです。

この社殿は明主様が来られた当時そのままの姿を残しております。


※ 箱根大神とは、瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)、木花咲耶姫命(コノハナサクヤヒメノミコト)、彦火火出見尊(ヒコホホデミノミコト)の三神の総称という事です。

神社境内には、九頭龍神社(くずりゅうじんじゃ)の分社もあります!
神仙郷よりは西南の裏鬼門の方角にある箱根神社ですが、やはり富士山同様、ここから御守護なされているのでしょうか。。。?
 ともあれ全国数多ある九頭龍神社の中でも箱根が一番有名です。最近は何故か縁結びの神社として女性参拝者急増中だそうです。。。
本社もすぐ近くの芦ノ湖畔にあり、もう少し北に位置しますが、こちらは通常非公開となっています。



箱根元宮

箱根の山岳信仰の起源である元宮(駒ケ岳山頂)へは、芦ノ湖の箱根園からロープウェイに乗れば楽〜楽です。(往復¥1050也)
下に広がるのが芦ノ湖、その先が駿河湾です。
同時に東には相模湾も見え、ここが日本東西の中心に位置している事を実感できます。超逆光ですけど。。。m(__)m
そしてあっと言う間に山頂到着!(約8分) 



元宮拝殿はこのようなコンモリとした笹原の丘の上にポツンと建っています。凡そ2400年前の神話の時代に聖占仙人が開いたという「神仙宮」もこんな感じだったのかなぁ。。。と思うと、何となくパワースポットっぽい感じがしてきます!
また明主様が「神仙郷」と名付けられたのが、この「神仙宮」を意識されての事と考えるのは短絡的ですが、「神山」を中心に「神仙宮」と「神仙郷」があり、「観山亭」「神山荘」にて神務にあたられた明主様で在られた事実については列記しておきたいと思います。
 ※この拝殿は昭和39年、西武グループの堤康次郎氏によって建立されました。 


そしてここは神定めの絶景ポイント!西を見れば霊峰富士!


東を見れば、相模湾と三浦半島越しに房総の山々!
視界のどこかに鋸山があるはずです!
な〜るほど。。。やはり!


そして北を見れば、御神体山の神山が目の前にせまります!


拝殿の横には、古代遺跡の崩れた石積みのような場所があり(どうやら明治頃の遺構)、10月24日の御神火祭では、この場所に屋外祭壇を設け、神山に向かって御饌(みけ=供物)を捧げ、御神火の採火が執り行われるそうです。その御神火は拝殿へと運ばれ例祭が執り行われます。 


元宮には神様がいらっしゃる場所、「本殿」がありません。この建物は参拝者の為の「拝殿」で、その背後にある神山が御神体になります。


御神火祭の時は、拝殿後ろの扉を開き、御神体山・神山を仰いで例祭が執り行われます。ここでは今も神道の最も原初的な祭祀が続けられています。(再現かもしれませんが。。。)
また現在は例祭の後、この御神火は山を下り湖上を渡り、里宮他全山の各神社を巡行して「世界平和祈願祭」が執り行われているそうです。 


元宮の御祭神は、、、つまりは「神山」は、箱根大神(はこねのおおかみ)と申される大変大きなお名前の神様であります!
箱根神社(里宮)では、箱根大神は「三神の御祭神の総称」との説明がありましたが、小生的には、「はこねのおおかみ」は、箱根の大神様。。。まんまかな。。。箱根におわします大神様、とも解したくなってしまいます。
ちとかつお式が過ぎますかね。。。m(__)m


いずれにしても御祭神の「神山」はすごい言霊の神様であり、古代から現在に至るまで山岳信仰の中心的霊山、天津神籬(アマツヒモロギ)であると言う事だけは確かなようです!


そんな神山へのルートは主に3つあります。@ここ駒ケ岳からのコースA大涌谷からのコースB早雲山からのコース。


どのコースへも縦走が可能ですが、小生の場合はAの大涌谷から神山に登ってUターンして戻ってきました。時間の都合で大涌谷見物も黒タマゴもな〜し!


ただお地蔵様には、しっかりご挨拶!横にある手水は温泉で、あっちっち〜!


大涌谷の正面にそびえる山が「冠ヶ岳」です。神山はこの真後ろにあって、その姿を見る事は出来ません。
冠ヶ岳は険しそうで、これじゃなくて良かった〜と思いきや!神山の方が高かったんでした。。。(神山=標高1438m、冠ヶ岳=標高1412m)
写真手前の木が立ち枯れているのは、この辺りでのみ発生する有毒ガスの為です。区域内の登山道には数箇所センサーが設置されていて、万一ガスが発生した場合には警報が鳴るようになっています。


神山への登山道は概ねこんな感じの道で、石がゴロゴロしてたり、ぬかるんでる場所もあります。木立に遮られて夏場は景色もイマイチだなぁ。。。
でもまあ目的がはっきりしてるので、黙々と登っちゃいます!


何度か休みつつ暫く登って行くと、突然巨石が!初めてパワースポットっぽい感じ!石の場所は木立に遮られていないので覗き込むと。。。
冠ヶ岳の山頂が下に見える。やっぱ神山が最高峰です!じゃそろそろ着くかなと思ったら。。。


着いてました。。。やった〜!とは思いましたが、意外と地味な感じ。。。?そして夏場は木立で景色も見られません。。。


ここが神山の頂であります!古代よりの山岳信仰の中心であり、日本の東西の中心に位し、世界の中心でもあります!
ではあらためまして、明主様の御講話を頂きたいと思います。
(所要時間は1時間20分でした)



「そういうような具合で世界にも中心があるのです。で、中心というものは、今まで神様は人間に知らせなかったのです。それが時節が来て、その中心が知れるようになったのです。知れるようになったと言ったところで、今のところ中心が分かるのは私だけなのですが、いずれは世界中に分かるようになるのです。そうしてその中心は、この箱根の神山になるのです。これが世界の中心になるのです。今まで隠されていたわけです。ちょうど、夜の世界で、闇ですから見えない――まあ見せなかったわけです。そこで神山のあんな高い所ではしようがないから、その麓の強羅が中心になっているわけです。ですから、この中心に神仙郷ができたということは、もう世界中が神仙郷になるような時代が来ます。それが地上天国なのです。そうすると地上天国の模型がだんだん拡がっていくわけです。」
秋季大祭御講話 昭和27年9月25日


すごい所に来てしまった!そしてもしかすると明主様が箱根に来られた理由。。。それは、そこに「神山」があったから、なのかもしれない。。。
なんて考えつつ傍らを見ると、おおぅ〜!
小さいですが「天照主大御神」と刻まれている!
世界の中心には何かあって頂きたかったが、やっぱり!?
 ただこの御山とどのような関係があって、何時誰が建立したのかはよくわかりませんが。。。 


参考御論文等へGO



これは何か意味があるのかもしれない!
だから小生ややヘバッテたんですが、早速!天津祝詞並びに、善言讃詞、奏上。。。。。。
誰〜も来そうもないので、ゆっくり、しっかりと御参拝できました!
ややハイだったせいか?素直な感謝の気持ちと、大正義の祈りが自然と湧き出てきて、ちょっと不思議な感じがしました。。。
でもやっぱりクタクタになるので、今後は山麓の強羅と、そして暫時拡大しつつある各地の地上天国にて参拝のお許しが頂ければ、と思います。
 もしかすると北京にだって!もしかするとチベットにだって!そして願わくばエルサレムにだって!
その時は、みんな揃って行きましょう!!!



     


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